爪の成り立ちと役割

爪は何のためにあるの?

たかが爪、されど爪。爪の成り立ちや役割について、考えてみたことはありますか?

これは指先の小さな働き者「爪」についてのお話です。

何万年も昔、爪は獲物を狩る為の部位でしたが、その後進化を重ね現在の形となりました。もしも爪がなければ、私たちの生活はどうなっていたのでしょう?

実は、爪が先端に付いていることにより、指先に爪圧(そうあつ)という圧が生まれ細かい動作が可能になります。もしも爪がなかったら、現代の文明や芸術も産まれることはなかったかもしれません。それどころか、文字を書く、物を掴むなどの基本的な動作すらままならないのです。

私たちが俗に「爪」と呼んでいる部分は、爪甲(そうこう)を指し、タンパク質ケラチンでできています。これは皮膚が角化したもので、硬いため骨と勘違いされがちですが、紛れもなく皮膚の一部。 爪が割れやすい方は、タンパク質をしっかり摂ることが大切です。

 

爪は呼吸をしていると思いますか?

答えは、「NO」。

爪を切っても血は出ませんし、痛みを伴うこともありません。しかし、爪は刻々と伸び続けています。

それは、爪の生え際の下あたり( 半月の下部分)、爪母(そうぼ)と呼ばれる部位が、細胞分裂を繰り返し、外に新しい爪を送り出しているから。実はこの仕組みは、髪の毛の作られ方によく似ています。髪を切っても痛みはなく、血も出ませんが、根元からは常に新しい毛髪が生まれ、外に送り出されていますね。表に出た毛髪もまた、角化した皮膚の一部であり、死んでしまった組織なのです。

だからこそ「作られる時」のコンディションが肝心。地肌を清潔に、頭皮のコンディションを整えてこそ良い育毛が叶うように、爪もまた、根元のコンディションが健康な自爪の誕生を左右するのです。

 

髪での毛根に当たるのが、「爪母(そうぼ)」。

爪母から、新しい爪が生まれる時に、甘皮と爪甲の間に代謝物が溜まります。それを放っておけば、爪母のコンディションは悪くなり、健やかな自爪成長の妨げになってしまうのです。正しいキューティクルケアを行わずに、マニキュアやジェルネイルを続けると、健康な爪は生まれてこず、ダメージを重ねることになります。

自爪がダメージを受け続けた結果、ペラペラと薄くなり、割れてしまうことも…。

爪の下の皮膚は生きた細胞のため、爪が薄くなりすぎると痛みを伴うこともあるのです。

髪の毛に例えると、洗うことなくエクステンションをつけ続け、頭皮や地毛がダメージを受けている状態。お肌なら、クレンジングや素肌のお手入れを怠って、お化粧を続けているイメージです。

年齢を重ねるほど、髪もお肌も基礎づくりが大切なように、指先も自爪のケアが何より大切。

たかが爪、されど爪。

今一度、自爪の健康的な美しさを見直してみませんか?

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