お見合いの歴史
現代のお見合い事情の前に、お見合いの歴史をご紹介したいと思います。
お見合いは、もともとは「メアワス」という言葉からきており、「目と目を合わす」あるいは「女合わす」という意味だそうです。
起源をたどれば、鎌倉時代までさかのぼると言われています。
当時のお見合い結婚は、貴族・士族のもので、現在の事情とはとても異なるものでした。
家と家との縁を結び、家の繁栄を願うのが結婚の主な目的で、いわゆる政略結婚。
当時は、お見合い結婚をする女性は人質とまで言われ、決定権はすべて男性側にあり、女性側に選択権は全くありませんでした。
それが庶民に広がったのは、今から約400年前の江戸時代、徳川幕府から始まったと言われています。
結婚相手を探すために、親族や近所の世話好きなおばさんが、見合い話をもってきて、出会いのキッカケをつくっていたそうです。
「高砂業(たかさごぎょう)」と呼ばれる「仲人業」があらわれたのは明治時代で、
1880年(明治13年)に山口吉兵衛が大阪で始めた「養子女婿嫁妻妾縁組中媒取扱所」がその元祖と言われ、1884年(明治17年)には、東京、日本橋に「渡辺結婚媒介所」が誕生しています。(『日本婚姻史』中山太郎著、『明治大正史・世相編』柳田邦男偏)
また、この頃から新聞が普及しはじめ、自分の略歴、相手の希望条件を新聞に掲載して、結婚相手を見つけようとする「結婚広告」も出現しました。
このような背景には、貨幣経済の導入による村落共同体の崩壊がありました。
大都市へ人口が集中したことにより、地縁・血縁を頼りに結婚相手を探すことが、難しくなっていったのです。
そして1933年(昭和8)には、東京市に公立の結婚相談所が設けられました。
そして、戦前の日本では「お見合い結婚」が、一般的に行われるようになったのです。
当時、人口問題研究所が行った結婚調査によると、約70%の人がお見合いで結婚をしたという記録が残っています。
〈http://www.sunmarie.com/meeting/history/meiji.htmlより引用〉
女性の決定権がなかった時代から、自由恋愛が許され、自由過ぎて結婚の重要性を見出せなくなりつつある現代まで、
結婚も裏にも歴史ありですね。
国が栄えること、子孫が繁栄し、家族が豊かになることが重要だった時代から
個人がインターネットで繋がり、より便利な世の中を目指す今という時代。
次こそ、現代のお見合い事情を書きたいと思います!!
~婚活する男女に愛と敬意を~
大西 加枝